骨の減少を抑え、成長を促進させる「たんぱく質(セマフォリン3A)」

2012年4月23日に報道された読売新聞のニュースに、大変興味深い話題が発表されていました。

骨の減少を抑えると同時に成長させるたんぱく質が見つかったのです。

sema3

今回の発見したのは、東京医科歯科大学の高柳広教授のチームで、いわゆる「骨粗しょう症」の治療や診断につながる成果として注目されているそうです。

セノビックの解説ページにも記載がありますが、健康な骨は、骨を減らす破骨細胞と、骨を増やす骨芽細胞の働きでバランスが取れています。

つまり、成長期の人間の骨は、常にスクラップ&ビルドによって少しずつ成長をしているといったところです。

ところが、骨粗しょう症は、何らかの原因で骨の減少量の方が多くなった状態。

高齢者が、ちょっとつまづいただけで骨折などの大事に至ってしまうのは、こうした症状によるものだとされています。

これまでの治療薬は、破骨細胞の働きを抑えるものが中心でしたが、骨芽細胞の働きも損なわれる性質があるため、大きな効果は望めなかったといいます。

そうしたなか、高柳教授のチームは、骨芽細胞が分泌するたんぱく質を分析した結果、破骨細胞の働きを抑え骨芽細胞の成長も促進する物質として、セマフォリン3A(セマ3A)を見つけたといいます。

報道によれば、このセマフォリン3Aを、実験用のマウスに静脈注射したところ、骨の密度が1・5倍に。
骨芽細胞は3~4割増え、逆に破骨細胞数は約2割減ったとのことです。

セマフォリン3Aといえば、これまでにもアトピー対策として有望視されており、研究が進んでいたたんぱく質の一種。食品として摂取することは不可能で、アトピーの治療薬として用いられる際は、もっぱら塗り薬として利用されていたそうですが、今回の研究の成果によって、骨の新陳代謝を促し、効率的に育て、強くすることができるようになれば、セノビックのような健康補助食品がさらに大きな効果を発揮してくれるようになるかもしれませんね。

【参考】
東京医科歯科大学高柳研究室
http://osteoimmunology.com/

Osteoprotection by semaphorin 3A
Hayashi M, Nakashima T, Taniguchi M, Kodama T, Kumanogoh A, and Takayanagi H.: Osteoprotection by Semaphorin 3A.
Nature, doi 10.1038/nature11000 AOP(2012.4)
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature11000.html

【参考】愛飲歴5年超。セノビックの長期レビュー記事はこちらです。参考になればうれしいです。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事