石油ファンヒーターの選び方、活用方法、燃焼方式の違い、メーカー特色、エアコンとのコスト比較、リコール情報など 石油ファンヒーターの選び方

石油ファンヒーターの燃費について

石油ファンヒーターの燃費石油ファンヒーターを使うと、そのランニングコストはどのくらいになるのでしょうか?

電機の実を利用するエアコンやパネルヒーターなどと違って、石油ファンヒーターは電気と灯油の両方のエネルギーを使って利用する機器ですので、電気代や灯油代のどちらか一方だけを出しても、あまり意味があることではありません。

そこでここでは、カタログスペックを見ながら、ランニングコストを算出する方法を説明してみましょう。

もちろん、ここで紹介する方法は、車の燃費と同じように、必ずしもカタログスペックどおりになるとは限らないものですが、ほかの電化製品でも同じように計算ができるようになりますので、ひととおりご覧いただければ幸いです。

石油ファンヒーターに限らず、電化製品には必ず消費電力の表記があります。

たとえば、トヨトミのフラッグシップモデル、「LC-SL53B」を例に取ってみてみましょう。

トヨトミのホームページには、各機種の取扱説明書がダウンロードできるようになっていますが、LC-SL53Bの取扱説明書を見てみると、このような記載があります。

LC-SL53Bのスペック

定格消費電力のところを見ると、点火時の消費電力は320Wですが、運転をしているときの燃焼時の電力消費量は、25Wということが分かります。

また、灯油をどの程度使うかも記載されています。

燃料消費量という表記を見てみると、最大時で1時間当たりに0.510リットル、最小時で1時間当たりに0.137リットル使用するとあります。

灯油の価格や電気の価格は、原油価格や利用する時間によって変化するため、一概に価格を出しにくいものですが、電気の価格を最も割高な条件で計算すると、1kwhで約20円となります。

灯油の価格が18リットルで1500円として計算してみると、どうなるでしょうか?

まず、電気代は、0.025kw×20円=0.5円ということで、1時間当たりに0.5円となります。

次に1時間に消費する灯油の量は、平均値として(0.510リットル+0.137リットル)÷2=0.325リットルとなります。

18リットルで1500円とすると、1500円÷18リットル=1リットル当たり83円となりますので、0.325リットルなら、約27円となります。

1時間当たりの電気代が0.5円で、1時間当たりの灯油の料金が27円ということで、1時間当たりのランニングコストは27.5円ということになります。

毎日6時間利用したとして、1か月30日。

そうすると、27.5円×6時間×30日=4950円。

石油ファンヒーターの燃費は、こんな感じになります。

もちろん、使用条件によって様々な変動をするものなので、カタログスペックそのままを数値通りに計算するわけにはいきませんが、1時間当たりの燃費は、おおよそ30円弱と考えておけばよいと思います。