石油ファンヒーターの選び方、活用方法、燃焼方式の違い、メーカー特色、エアコンとのコスト比較、リコール情報など 石油ファンヒーターの選び方

FF式石油ファンヒーターって、何?

コロナのFF式ファンヒーター石油ファンヒーターを探していると見かける製品に、FF式石油ファンヒーターという種類の製品があります。

石油ファンヒーターといえば、手軽で設置も簡単な暖房器具というイメージがありますが、FF式石油ファンヒーターは、寒冷地にお住まいでない場合、あまりなじみがない製品かもしれません。

パナソニックがテレビを通じてFF式石油ファンヒーターのリコールをアナウンスしていた時期があったことで、FF式という暖房方式があることをはじめて知った方も多いかと思います。

FF式とは、密閉式・強制給排気形を採用した暖房方式で、Forced draught balanced Flue typeの頭文字をとったものです。

いわゆる一般的な石油ファンヒーターは、「密閉型」であるFF式に対して、「開放型」と呼ばれ、実は非常に高い技術力で実現された機器なのです。

なぜなら、灯油の臭いや一酸化炭素の臭いを抑えるためには、安定した燃焼をさせる技術が求められるからです。

一方、FF式の石油ファンヒーターは、換気のための排気を、本体に取り付けられた円筒を介して屋外に送り出す仕組みとなっており、エアコンと同じく設置に工事を必要とします。

そのため、いったん設置場所を決めた後は、気軽に設置場所を変えることは難しく、本体の販売価格も10万円を超えるものも珍しくなく、寒冷地ではないエリアでは、あまりなじみがない暖房器具のひとつです。

FF方式は、強制的に屋外に排気を行うことが前提で設計された暖房器具のため、逆にいえば、意識して室内の換気を行う必要はありません。

そのため、部屋の空気が汚れないことがFF式のセールスポイントでもあるのですが、それゆえに、経年劣化などで不具合のある暖房器具を使うことは、一酸化炭素中毒などの深刻な問題を起こすため、利用時には一般的な石油ファンヒーター以上に換気に気を使わなければならないともいえます。

現在でも製造販売されている方式で、東北地方など、常時運転が必要とされるような厳しい寒さにさらされる地域では、相変わらず暖房製品の主流ではありますが、もし設置を検討されていたり、実際に利用されている方は、石油ファンヒーター以上にメンテナンスや定期点検を徹底するように注意がけましょう。