モンスターズ・ユニバーシティを3Dで観てきた

今日は、モンスターズインクの続編として制作された。モンスターズ・ユニバーシティを見に行ってきました。

モンスターズユニバーシティ

モンスターズ・ユニバーシティを見たくなった理由は、モンスターズユニバーシティの公開に合わせて、前作の『モンスターズインク』がテレビで放送されていたためです。

行ってきた映画館は、愛知県港区にあるイオンのベイシティとなりにあるTOHOシネマズ 名古屋ベイシティ。

TOHOシネマズ 名古屋ベイシティ

映画館に行くのは、もう10年振り以上のことでしたが、ずいぶんと様変わりしていてビックリ。

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チケットをもいで即入場という昔ながらの映画館もあるのだと思いますが、ずいぶんとコンピューター化されているようで、チケットの購入や交換もまるで飛行機のチケットを買うような感じになってました。

ちなみにチケットは、隣のイオンの1Fにある金券ショップでゲットです。

おとなの前売り券が1300円。子ども用のチケットは900円。合計2200円なので、普通にチケットを購入するよりも600円くらいはお得です。

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で、映画館のなかはものすごく綺麗で一階にある待合室のようなラウンジはホテルのような佇まいです。

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このモンスターズ・ユニバーシティは、3D版と通常版の両方が選べますが、せっかくなので3D版を選びました。

モンスターズユニバーシティの3D

ひとりにつき400円ずつ特別料金がかかっちゃいますが、3Dを選んで正解でした。

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全編CGで作成された作品だけあって、3Dとの相性が抜群。3Dの威力はすさまじいです。

これは、3Dで観るだけの価値がある映像だと思いました。

ところが、内容自体は、正直言ってちょっと微妙でした・・・。

それを反映してか、土曜日の13:00開演だというのに、館内はガラガラ。

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ちょっとぼやけちゃってますが、この時間帯に観ていた人数は、われわれを含めてなんと7人でした・・・。

これはあくまでも主観なので、面白かったという方にはご容赦いただきたい話なのですけれども、落胆の理由は、前作があまりに素晴らしかったからです。

前作となるモンスターズインクは、2002年に公開された作品でした。

おおまかにストーリーを補足すると、前作の「モンスターズインク」は、人間を怖がらせ、悲鳴を吸い取ることで発電を行う「モンスターズインク」という企業でのお話。

モンスターの世界にあるモンスターズインク社には、人間の子ども部屋に直結している扉を何枚も管理していて、夜な夜な子ども部屋に侵入しては、子どもを驚かせていました。

ただし、人間の子どもは危険なものと信じられていて、怖がらせることに失敗し、子ども部屋のおもちゃを持ち帰ってしまうともとなると、恐ろしい除菌作業が行われます。

そんなおり、幼い女の子がモンスターの世界に入ってきてしまいます。最初は恐怖におののいていたサリーとマイクでしたが、幼い女の子にすっかり懐かれてしまい、子どもへの愛情が芽生えたサリー(青毛)と、それをやめさせようとするマイク(緑玉)は、遂には子どもを元の世界に戻すことに成功します。

その過程で、悲鳴よりも笑い声の方が何十倍ものエネルギーを発生させることが分かり、以来、モンスターズインクは人間の子供に笑いを提供する会社に変貌するというストーリーでしたが、こどもでも十分に理解ができる教訓や分かりやすさがありました。

友情、愛情、別れ、正義、恐怖より笑いを。そうした共感を伴う要素に加え、主役のマイクとサリー、ヒロインの女の子、敵役の社長とライバルが繰り広げるストーリーの分かりやすさも手伝って、とてもすばらしい作品で、「こどもにも見せたい作品」「大人も泣ける作品」として、世界中で大ヒットしました。

マイクの声優役として参加している爆笑問題の田中さんの声や演技も素晴らしく、これ以上ないというほどにハマっていて、最高の作品でした。

今から10年以上も前につくられた作品とは思えないほどのCGの美麗さや、ストーリーのよさ、分かりやすさで、思わず「これの続編なら観たい」と思ったのです。

そんな期待もあって、今回のモンスターズユニバーシティを見に行ったのですが、「子どもに見せたい映画」ではなくなっていました。

モンスターズユニバーシティのストーリーは、マイクとサリーが大学時代を過ごすストーリ。つまり、2人がモンスターズインクで働く前のお話です。

このストーリーは、まだ公開されたばかりなので、もしネタバレを嫌う方は以降は読むのを辞めていただいた方がいいかと思いますが、ネタバレといった要素がないとも思えました。

子どものころから「怖くない」と言われ続けてきたマイクと、子どものころから「怖い」と言われ続けてきたサリー。努力型のマイクと、天才肌のサリーともいえますが、ある日、学長から睨まれ、退学を賭けて怖がらせコンテストに挑みます。

彼らのチームは、全員が怖くないモンスターばかりの劣等生チーム。そのため、各々が工夫して苦難を乗り越えていき、最後にはナンバー1チームの栄冠を勝ち取りますが、その勝利は、マイクを傷つけまいと、サリーがいかさまをした結果でした。

そのことを知ったマイクは、ひとり人間の世界に挑み、そのあとをサリーが追います。
ところが、学長は人間の世界から二人を戻れなくしようとしますが、最後は人間を恐怖のドン底に突き落とすことに成功し、無事にモンスターの世界に戻ることに成功します。

で、なにがあまり面白くなかったのかというと、まずCGがリアル過ぎて実写に近くなっていたこと。
前作では、動きや質感などはすごくリアルなのですが、マリオのようなファンタジーなリアルさだったのにくらべ、今作はファイナルファンタジーやメタルギアのような実写っぽさで、かわいい感じはなくなっていました。

つぎに、ストーリー背景が妙に人間社会に近くなり過ぎていたこと。
モンスターの養成大学の設定も妙にリアルで、(どんなのかわかりませんが)ハーバード大学や、グーグルのような名門校で繰り広げられる「海外の学園モノ」という感じでした。

そして、一番の「うーん」が、「怖いヤツが1番偉い」ままで終わっていたことです。

人間に対する誤解や愛情は、前作で気づくものなので仕方がないのですが、「力こそ正義」なアメリカンな感じになっていたので、前作のような切なさ、分かりあうこと、勧善懲罰な要素は感じられませんでした。

唯一といってもいい見せ場は、まったく怖くないマイクが、表情や声などの「物理的な怖さ」ではなく、心理的な怖さを駆使して人間を驚かせようとするところ。

心理的な怖さをマイクが担当し、実際の怖さをサリーが担当するという、最高のパートナーが完成する瞬間を描いたシーンですが、デコボココンビが苦難を乗り越えるというだけのストーリーになっていて、共感できる要素が少なくなっていたのです。

その後、モンスターズインク社に入社して頭角を現し、前作の2人の姿につながっていくまでの過程も描かれているので、カメレオンのモンスターとの確執やらの理由も分かり、話のつじつまはちゃんと合っているのですが、なにぶん学生生活がいまどきの大学生活を細かく演出しすぎていて、モンスターらしさがあまり感じられないような作品になっていました。

「努力家だけど空気が読めない」マイクと、「才能はあるけどうぬぼれが過ぎる」サリーという描写が小さな子どもにとっては難しい設定で、前作のように「気は優しくて力持ち」「保守的だけど頼まれればNOと言えない」という分かりやすい対立概念ではなくなっていたことも、作品を難しく感じさせる要因だったのかもしれません。

と、作品自体はちょっと「大人向き」になっていて、もしかして小学生低学年くらいでは面白みを感じられないかもしれませんが、もしも大人が見るのだとしたら、ぜひ3D版を見てもらうといいと思います。

光るウニみたいなボールが、ガンガン目の前に飛んでくるシーンなどは、3Dならではです。

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