SDカードのクラスと容量。値段だけで選んではいけない理由

デジカメにWiiに携帯電話にスマートフォンにデジタルフォトフレームにと、もう100枚近くのSDカードを購入してきたことに最近気がつきましたが(笑)、値段も数年前と比べると考えられないような価格まで値下がりしていて驚くばかりです。

PC周辺グッズの販売メーカーとして人気の高い上海問屋だと、マイクロSDカードの2GBが99円と、100円ショップで売られる日も近いのではないかというくらいの激安ぶりで、びっくりです。

さて、今回は、値段だけでSDカードを購入すると痛い目を見るかもしれないというお話。

これは、上海問屋さんの商品のことを指しているわけではなく、よくわからないまま値段だけを優先して選ぶと、目的が果たせない場合があるということです。

現在、SDカードも大容量化が進んでいて、

● SDカード
● SDHCカード
● SDXCカード

といったラインナップがありますが、ここ2年程度の間に購入した機器であれば、どのSDカードでも使えることが多いです。

ところが問題は、その速度なのです。

SDカードを良く見てみると、CLASSという表記があることが分かります。このクラス表記は、2だとか4だとか6だとか10とか書いてあり、カードの種類によっては、丸囲みの数字になっていることもあります。

これは、SDカードのデータ転送速度を表していて、古いものや安いカードだと、クラスが2や4というケースが多いです。

この数字、具体的にどういう意味なのかというと、それぞれの最低保障速度を表しているのです。

・Class 2 2MB/sec (16Mbps)
・Class 4 4MB/sec (32Mbps)
・Class 6 6MB/sec (48Mbps)
・Class 10 10MB/sec (80Mbps)

上記の例でいえば、クラス4のSDカードなら、1秒間に4MBまでの転送速度に対応していますということではなく、最低4MB以上の速度を保証しますという意味合いです。

つまり、クラスの数字が大きければ多いほど、転送速度が速いというわけです。

転送速度が速いということは、データの移動もさることながら、デジカメなどで撮影したデータを書き込んでいくスピードにも大いに影響しているのです。

実際に、最近のデジカメで古いSDカードを利用すると、動画の撮影時に「エラーが出ました」を表示されて、うまく撮影出来ていないことがあります。

たとえば、1500万画素程度のデジカメで撮影すると、1枚の写真データの容量が15MB程度のなることがありますが、一眼レフカメラで連写をしたり、フルハイビジョンの画質設定で動画を撮影したりすると、SDカードへの書き込みが間に合わず、最悪の場合、SDカードそのものを損傷させてしまうことがよくあるのです。

たとえば、以下のトランセンドのSDカードは、激安価格でもありアマゾンでも非常に高評価の製品なのですが、レビューを見てもわかる通り、賛否両論あるカードでもあります。

トランセンドのSDカード

具体的には、表記よりも転送速度が遅かったため、撮影時にエラーが生じたといったものや、品質がイマイチのため、読み込みができなくなって撮影データがダメになってしまったなど、いろいろな問題も報告されています。

わたしを含め、大半のユーザーには「安くて早くていいカード」なのですが、シビアな転送速度が求められる一眼レフカメラでの使用や、動画の撮影用として購入した方は、こうしたトラブルに見舞われることが多いようです。

幸い、わたしの場合はクラス6のSDでも問題が起きた機器はなく、また上記のトランセンド性のSDカードでも、ベンチマークで速度を確かめてみたところ、特に問題が無い数値を表していましたが、中には「クラス10なのに十分速度が出ていない」という報告もあるようなので、個体差があるということなのかもしれません。

そのため、もしも大切な写真を残すために購入する場合や、転送速度にシビアな性能を求める場合は、海外製メーカーのSDカードではなく、東芝の白いSDカードを購入されることが多いです。

値段の差でいえば、上記の16GBのSDカードなら、トランセンド製が2150円なのに対して、東芝の16GBのSDカードは2280円と、数百円程度の差しかありません。

また、アマゾンの場合、販売価格が日々変動しているので、下記のように、むしろ安いときもあります。

このわずかな差額にどれだけの価値を感じるかによりますが、書き込み速度がそれほどシビアなものを求めない場合や、カードが破損してもそれほど痛みが無い場合なら、値段を最優先にSDカードを選んでも良いですが、もしも大切なデータを取り扱うときには、保険の意味合いを込めて、少し高めの日本メーカーのSDカードを選んでおくことをお勧めします。

ちなみのこの東芝製のSDカードは、海外向け製品なので、日本国内での保証は適用されませんが、国内で販売されているものと内容は同じで、転送速度についても個体差がほとんどなく、ハズレを弾く確率がきわめて低いと人気のようです。

運動会や結婚式など、一生に一回の大切なデータを記録するときは、なるべく信頼性の高いSDカードを選ぶように心がけたいと思います。

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