メモリ選びの基礎知識
どんなに高速なCPUを搭載しても、そのCPUの性能を活かし切るためには、十分なメモリ容量が欠かせません。
現在PCサーバーに採用されている代表的なCPUは、Intel社から提供されているCeleron D、Pentium 4、Penitum Dなどのシリーズと、AMD社から提供されているOpteronなどのシリーズがありますが、いずれのCPUも十分なメモリ容量を持っていてこそ発揮できるスペックのため、可能であれば最大容量まで増設を行っておくことをオススメします。
とはいえ、画像編集ソフトや3Dゲームなどを行うわけでもないのに、大容量のメモリを搭載することの意味がイマイチつかめない方も多いかと思います。
たしかにサーバーは、何かのアプリケーションを起動するわけではありません。サーバーマシンでフォトショップなどの画像編集ソフトや、オフィスといったアプリケーションを利用することもあまりないでしょう。
しかしながら、サーバーでは、「デーモン」と呼ばれるサービスが裏側で多数起動しており、安定した運転を目指すなら十分のメモリ容量の確保が欠かせません。ひとつひとつの占有メモリは少ないですが、チリも積もれば・・・相当数のメモリ容量が必要になります。
| 規格 | モジュール | PC2-5300 | PC2-4200 | PC2-3200 | PC3200 | PC2700 | PC2100 |
| チップ | DDR2-667 | DDR2-533 | DDR2-400 | DDR400 | DDR333 | DDR266 | |
| ピン数 | 240ピン | 240ピン | 240ピン | 184ピン | 184ピン | 184ピン | |
| 最大データ 転送速度 |
5.3GB/s | 4.2GB/s | 3.2GB/s | 3.2GB/s | 2.7GB/s | 2.1GB/s | |
| 動作周波数 | 667MHz | 533MHz | 400MHz | 400MHz | 333MHz | 266MHz | |
| デュアル チャネル対応 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 規格 | モジュール | PC1066 | PC800 | PC133 | PC100 | PC66 |
| チップ | RIMM1066 | RIMM800 | - | - | - | |
| ピン数 | 184ピン | 184ピン | 168ピン | 168ピン | 168ピン | |
| 最大データ 転送速度 |
4.2GB/s | 3.2GB/s | 1GB/s | 800MB/s | 500MB/s | |
| 動作周波数 | 1066MHz | 800MHz | 133MHz | 100MHz | 66MHz | |
| デュアル チャネル 対応 |
○ | ○ | - | - | - | |
OSメーカーの「推奨メモリ容量」では不足か?
マイクロソフトやアップルなど、サーバーOSを提供しているメーカーでは、サーバーOSを動作させるための推奨環境についての記述があります。大きく分けて、「最低メモリ」と「推奨メモリ」に分かれます。
最低メモリは、その名の通りOSを起動するための最小必要メモリ容量です。推奨メモリ容量は、「これだけあれば、まぁまぁ快適に動かすことが可能ですよ」という、目安を提示したものです。しかしながら、メーカーの推奨するメモリ容量は、導入のしやすさを印象付けるためにかなり低めに記載されていることが多く、快適に動かしたければメーカー推奨値の1.5倍くらいが妥当な容量です。
実際、クライアントマシン向けのWindowsXPなどをお使いの方なら、ぜひ実験を行っていただきたいのですが、256MBの容量しかない場合、最新のCPUを使っていても、起動に5分近くかかるうえ、起動後の動作も非常に遅く、実際問題として実用に耐えません。
また、推奨メモリ容量を積んでいたとしても、あくまでもOSを快適に動かせるというだけで、何らかのアプリケーションを起動した場合、その動作の遅さには非常にイライラさせられます。
ですから、ここは「安定性を確保するため」の必要な必要な投資として割り切り、最初から最大搭載容量を搭載しておくことをオススメします。
サーバー向けのメモリはなぜ高価なのか?
自作パソコンなどに詳しい方は、BTOパソコンを最小構成で購入し、バルク品として流通している安価なパーツなどでパワーアップを図る事があります。メーカーが純正オプションとして用意しているものより、安価に提供されていることが多いため、同じ予算内であればより、結果的に、より優れたスペックを手に入れることが可能です。
規格と容量さえ合えば、理論的にはどんなメモリを使っても問題ないはずですが、稀に動作が不安定になったり、起動すらしなかったりするケースがあります。これが俗に、相性問題と呼ばれているものです。
同じ規格、同じ容量であっても、製造メーカーによって採用しているチップセットが異なるため、内部的には微妙に差があるのです。
最近ではメモリでのトラブルは非常に少なくなりましたので、クライアントマシン用としての選択としては、アリかもしれません。ところがサーバー用途となると、少し事情が異なります。
なぜなら、連続運転を想定しているサーバーでは、一瞬のメモリエラーが致命的なダメージを引き起こす可能性があります。クライアントマシンであれば、被害はそのマシンで扱っているファイルだけと、被害は最小限ですみますが、サーバーマシンとなるとそうはいきません。
システム的には一時的なダメージであっても、仮にサーバーの強制再起動を強いられた場合、作業途中のファイルなどが損傷してしまうため、現場でどのような損害が発生するか未知数です。
そのため、サーバー用メモリに関しては、通常のデスクトップコンピュータなどとは別物として考え、可能であればBTO時にメモリの増強を同時に行っておくことを強くオススメします。BTOメーカーが用意している増設メモリオプションは、サーバーとの相性チェックなどを何度も重ねられ、厳しい基準を通過したメモリが搭載されることが一般的です。そのため、メモリの不具合に関してはまずは安心というわけです。
