筐体選びの基礎知識
まずはファイルサーバーの筐体選びから
常時電源が入りっぱなしのことが多いサーバーでは、過酷な環境で動作を確実にこなして行かねばなりません。そのため、パソコン向けパーツの流用では済まされないことが多いです。
しかし、いくらサーバーといえども、パソコンと同じパーツ構成であることから、真っ先に目が行くのはCPUの種類や、動作周波数、メモリー容量といった各パーツのスペックです。
もちろん、サーバーでもこうしたスペックは無視できない存在です。
ただ、メモリやCPUは、ある程度の知識があれば、後からで増設することができますし、サーバーに限らず、最近のパソコンはメモリの増設などを行いやすいよう、様々な工夫が施されていますので、それほど困ることはないでしょう。
では、後からではどうにもならない基本パーツとは何でしょうか?
それはズバリ、サーバーの筐体(形状や構成)です。
そもそもサーバーは、 一度稼働をはじめたら、連続運用をするのが一般的です。
なぜなら、安定性を求められるサーバーでは、再起動といった行為さえリスクを伴う行為だからです。
そのため、各パーツを収める筐体の形状は、パーツ単位の選択よりも、より将来を見据えた検討が必要です。
ラックマウント型とタワー型
サーバーとして提供されているハードには、主にラックマウント型とタワー型に分類されます。
ラックマウント型は、米国電子工業会(EIA)が正式に規定しているもので、19インチのラック(棚)に収まるサイズで作られた筐体を指します。この規格サイズは世界共通で様々な分野で利用されており、たとえば楽器のエフェクターなどでも見かけたことのある方もいるかもしれません。
ラックの1ユニット(1スペース分)のサイズは、高さ4.45センチと規定されており、この1ユニットに収まる最小サイズを「1U(ワンユー)」と呼びます。そのため、ラックマウント型の筐体には「1U」を基準として、高さが2倍のサイズとなる「2U」、3倍の「3U」という風に、いくつかのバリエーションが用意されています。
ユニットサイズが大きければ多いほど、収容できるハードディスクが増えますが、1Uより2Uの方が機能的に優れているというわけではありません。
一方のタワー型は、よく見かけるデスクトップパソコンと同じ形状です。
どちらの形状も、機能的には変わりませんが、設置スペースに大きな違いが出ます。
たとえば、オフィスにファイルサーバーを1台置くだけであれば、それほどスペースを気にすることはありません。
ところが、大容量のファイルを多数利用するネットワークや、大勢のクライアントマシンが接続されるため処理を分散させたいなどの要望がある場合は、複数のサーバーを用意しなければなりません。
こんなときに、ラックマウント型の筐体は有利になります。なぜなら、ラックマウント型は積み重ねて設置されることを想定して設計されているので、同じ1Uサーバーを用意して筐体を重ねて設置すれば、設置スペースはほとんど変わらずに済むからです。
現時点で自社がどの程度の拡張を行うか想定することは難しいかもしれませんが、明らかに増設が予測されている場合には、ラックマウント型のサーバーも是非検討してみてください。
