ニコンの光学36倍ズーム COOLPIX P500を買ってみたレビュー

カメラのキタムラでニコンのCOOLPIX P500の中古を買ってみました。

ニコン P500

わたしは望遠撮影ができる高倍率のデジカメが好きなのです。

そのため、パナソニックの12倍ズームデジカメであるDMC-TZ10を長らく愛用していますが、もっと高倍率のズームが使えるデジカメが欲しくなり、いろいろと探していました。

かつてキャノンのPowershot S5 isという、コンパクトではないデジカメ(ゴロッとした外観)を購入したことがあったのですが、光学ズーム12倍だったため、同じ倍率ならコンパクトな方がよいということでDMC-TZ10に乗り換え。

そのまま現在に至るという経緯ですが、最近のデジカメはさらに光学ズーム倍率が高くなっていることもあり、そろそろ新しいデジカメが欲しくなり、探していました。

そこで候補に挙がったのが、コンパクトデジカメながら高倍率のデジカメ、ニコンのcoolpix S9100(光学ズーム18倍)と、富士フィルムのFinePix F550EXR(光学ズーム15倍)、パナソニックのDMC-TZ20(光学ズーム16倍)の3機種でした。

どの機種も、実売価格で25000円前後ということで、起動やピントの速さからS9100を買う予定ではあったのですが、高倍率デジカメを調べているうちに知ったのが、今回のニコンのCOOLPIX P500という機種。

このCOOLPIX P500は、いわゆるコンパクトデジカメではなく、前述のPowershot S5 isと同様、一眼レフカメラのようなどっしりとした形状のデジカメなのですが、光学ズームで36倍という驚異的なズーム性能を持っていたため、携帯用のカメラはDMC-TZ10で、ここぞというときのカメラはCoolpix P500を使うつもりで購入を考えました。

COOLPIX P500くらいのサイズになると、一眼レフとも購入を迷うサイズではあります。

しかしながら、P500は実売価格で3万円弱に比較して、デジイチの場合はエントリーモデルであっても実売価格7万円前後からと、かなりの価格差があったことと、そこまでカメラに凝るつもりがなかっため、気軽に使える高倍率デジカメという位置づけで利用する予定で、P500になったというわけです。

主にこどもを撮るためのカメラですが、演劇やら運動会やら、遠くから撮影えしなければならないシチュエーションもいろいろあろだろうからということで購入に至ったものですが、そうしたライトな用途にはぴったりの一台かもしれません。

機種の性能やスペックに関してはネット上のカタログ数値などを参考にしていただければ良いと思うのですが、今回よかったのは、カメラの性能うんぬんよりも、むしろカメラのキタムラのネット中古というサービスの方なのです。

カメラのキタムラは、わたしが記憶する限り、もう相当なカメラの老舗ショップで、ネットだけではなくリアル担保も全国に多数存在するカメラチェーンですが、このキタムラが展開しているネット中古サービスは、全国のキタムラが所有している中古の在庫状況をリアルタイムで把握することができ、膨大な数の中古カメラを探すことができます。販売値段も3000円程度からあり、かなり良心的な価格設定がされていることも印象的でした。

このキタムラのネット中古サービスですが、特筆すべきは、全国のどのチェーン店に送ってもらっても送料が無料だということと、店頭に送ってもらったからといって絶対に買わなくてはならないというわけではなく、あくまでも店頭で触って、見て、確かめるための「予約サービス」なので、気になった機種を最寄りの店頭に気軽に取り寄せることができるということなのです。

たとえば、秋葉原の店舗などでは在庫が大量にありますが、地方の店舗では在庫の数はそれほど多くありません。しかし、気になった機種が仮に秋葉原店の在庫の商品であっても、最寄りの店舗に取り寄せてもらうことができるうえ、気にいらなかったらキャンセルすることもできるという超良心的な仕組みになっています。

今回購入することになったP500も、実機を触ったことが無かったため、取り寄せて気に入らなかった場合は購入するつもりが無かったのですが、実際に触ってみると、状態も非常によく、製品自体も気に入ったため、購入に至りました。

だからといって送料がかかるわけでもなく、秋葉原の店頭価格で購入することができました。

ちなみに価格は新品同様品で22800円と格安でした!

なかでも印象的だったのが、店員さんの応対。

都合により、どうしても翌日にカメラが必要だったのですが、商品の問い合わせの際に「明日届けてもらうことができるかどうか?」を質問したところ、「4時までに予約していただければ対応します」と約束していただくことができ、非常に助かりました。

さっそく翌日に店頭に出向き、名前と電話番号を告げるとすぐに出してもらえ、その場で商品や状態をチェック。即、購入となりました。

通常は、指定店舗への発送を行うために4~6日ほどかかると記載があったのですが、こうした細かい要望に柔軟に応えてくれるあたり、専門店としてだけでなく、実店舗を何10件も持っている全国チェーンの安心感や、老舗としての信頼度が違うと感じました。

今回は、商品の状態ランク的に「A」という評価の中古品を購入したのですが、査定ランクに嘘はなく本当に新品同様品で、さらに6カ月の修理保証まで付いているという充実ぶり。

中古のデジカメを購入しようと検討されている方は、ヤフオクやそのほかのショップもアリですが、カメラのキタムラのネットショップは超おすすめできる穴場ショップだと思いますので、ぜひおおすすめしたいと思います。

最後に、coolpix P500で撮影した36倍ズームの性能が分かる写真をお届けして終わりたいと思います。

同じ場所から同じ被写体を撮影した2枚です。

こちらが等倍のままの写真。

で、こちらがズームをフルに使った写真。

光学ズームしか使っていないので、36倍ということになります。

これだけの光学ズームだと、手ぶれも激しいので、動き回りながらのズーム撮影は現実的ではありませんが、三脚に固定して撮影したり、しっかり目標を定めて撮影する分には、気にならない程度の手振れかと思います。

また、実際に使ってみた感触でいえば、とにかく軽く感じること。以前に使っていたキヤノンのパワーショットは、重量感があったために持ち運びが結構つらかったのですが、このP500は付属の充電式電池が使えることや、軽量化がはかられていることなどから、見た目よりも非常に軽く感じます。

特に、構えたときのグリップ感が素晴らしく、非常に持ちやすいことも印象的でした。

こんな感じでくぼんでいるのですが、ものすごく持ちやすいことと、車のハンドルのような適度なグリップ感があるため、すべることがありません。

また、液晶ディスプレイも可変式になっているので、地を這うような撮影もお手の物。タッチパネル方式打破ありませんが、余計なところを触ってしまう懸念があるので、むしろタッチパネルではない方が使いやすいのではないかと思います。

さすがカメラ専業メーカーのカメラらしく、細かいところが非常に行き届いた機種でした。

このCOOLPIX P500ですが、ひとつだけ難点をあげるとするなら、バッテリー周りです。

軽量化を図るために、バッテリー容量が小さめです。

そのため、フラッシュを多用する撮影には注意が必要です。

それと、コンセントから直接充電するための充電器がついていません。

このカメラは、標準セットの場合、充電池をカメラにセットした状態で、カメラとパソコンをUSB接続することで充電します。

また、コンセントから充電するためのアダプタも付属していますが、これはコンセントからUSB電源をとるためのものなので、あくまでもカメラ本体に接続することで、カメラに内蔵された充電池を充電するという体裁です。

つまり、カメラ本体充電池を取り外して、充電池だけを直接充電するための充電器は別売りとなっているということです。

この辺は好みの問題ともいえますが、大量に撮影する場合や、いちいちカメラを接続して充電するのが面倒くさいという場合は、別売りの充電器や、予備バッテリーを購入しておくとよいでしょう。


以下は、ニコンのプレスリリースで発表されているCOOLPIX P500の主な特長です。

1.広角22.5mmから超望遠810mm相当までの撮影画角をカバーする光学36倍ズーム、NIKKORレンズ
「COOLPIX」史上もっとも高倍率かつ広角となる、広角22.5mmから最大810mm相当(いずれも35mm判換算)の撮影画角を誇る光学36倍ズーム、NIKKORレンズをコンパクトなボディーに搭載しています。

2.超望遠でも、静止画・動画ともに高画質撮影を可能にする3つの機能
裏面照射型CMOSセンサー:
光を効率的に取り入れることができるため、最大ISO 3200まで高感度でノイズを抑えた撮影が可能です。
新採用のデュアルイメージプロセッサーを搭載:
新採用のデュアルイメージプロセッサーにより、諸収差補正処理やノイズ低減処理を行い、高精細な静止画とクリアなフルHD動画撮影ができます。
イメージセンサーシフト方式+電子式手ブレ補正(VR)機能:
イメージセンサーシフト方式で撮影した画像に対し、電子式手ブレ補正処理を施すことで、よりブレの少ない画像を撮影できます。

3.動画撮影中でも気に入ったシーンを静止画として切り出せるフルHD動画撮影機能
ステレオ音声つきフルHD動画(1920x1080)を搭載。36倍ズームの迫力のある動画撮影が楽しめ、撮影中の静止画撮影や光学ズーム撮影が可能です。また、「COOLPIX P300」同様、「HS動画」も備え、スポーツ競技のゴールシーンの瞬間をスローにし、その前後は通常撮影するといった映画のワンシーンのような編集が可能です。撮影したフルHD動画はHDMI端子対応TVで再生でき、さらにTVリモコンで再生できるHDMI-CEC規格にも対応しています。

4.撮りたい作品作りをサポートする多彩な撮影機能
マニュアル操作でカメラを使いこなすことを楽しむための撮影・画像編集機能を多数搭載しています。プログラムオート(P)、絞り優先(A)、シャッター優先(S)、マニュアル露出(M)の4つから選べる露出モードをはじめ、最大画像サイズ(12M:4000×3000)で約8コマ/秒の高速連写機能、再生時の編集機能「フィルター効果」、上下方向、左右方向に対応したパノラマ写真が撮れる「かんたんパノラマ」などがあり、これらを組み合わせて多彩な作品創作が可能です。

「フィルター効果」:
パソコンを使わずに、カメラ内で簡単に撮影画像の加工ができます。「ソフト」、「セレクトカラー」、「クロススクリーン」、「魚眼効果」、「ミニチュア効果」の5種類の効果が楽しめます。
「かんたんパノラマ」:
上下方向、左右方向に対応したダイナミックなパノラマ写真を簡単に撮影することが可能です。画角は180°または360°から選択することができ、カメラを上下左右へ動かすだけで、カメラが進行方向を自動認識して、撮影写真を自動合成し1枚の作品に仕上げます。

5.明るく見やすい約92万ドット、広視野角3型チルト式TFT液晶モニター
日差しの強い真夏や晴天下の屋外撮影、照明の反射がある屋内撮影などでの撮影や設定操作、画像確認をしやすくしました。被写体の細部や質感まで精緻に再現する高精細と高い視認性、ハイアングル・ローアングルでの撮影に対応するチルト式機構も備えています。また、より広い色域をカバーするsRGB相当の色再現性を実現しました。

6.使い勝手を考慮した操作系ボタン
P / S / A / M モード使用中に、単写モードから連写モードにすばやく切り換えられる「連写設定ボタン」をシャッターボタンのすぐ近くに新たに配置。また、「サイドズームレバー」をレンズ側面に設置することで、ホールディングを安定させ、手ブレを軽減させています。

現在は後継機種のP510が販売されていますが、光学42倍とさらに望遠性能が向上し、動作もさらに早くなりました。

コンデジでも高倍率のモノはありますが、倍率が高くなればなるほど被写体をとらえにくくなりますから、ここは超望遠カメラと割り切ってドッシリとした筐体のデジカメを買っておくと、いざというときに本当に重宝します。

雑に扱って壊してしまっても、ソニーのRX100のような高額ではないため、胸の痛みも穏やかです(苦笑)

撮影された写真もビビットな色合いで発色がよく、高倍率で撮影した写真もクッキリと輪郭がシャープに撮れますので、

「インスタ映えを狙っているけれど、ありきたりな写真じゃない写真を撮りたい」

というニーズにもピッタリの1台だと思います。

たしかに、「これ、どうやって撮ったの?」と思われるような面白い写真が量産できること請け合いです。

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